メルセデスGPが、F1マシンの塗装方法やカラーリング決定の工程を公開した。
メルセデスGPに限らず、メルセデスのレーシングカーにはシルバーのカラーリングが施されることが多く、「シルバーアロー」の愛称で知られている。これは、1930年代のF1で起きた出来事に由来していると言われる。
当時のF1では、最高重量が設定されていたとされ、メルセデスのクルマがこの最高重量を超過してしまっていた。そこでメルセデスは、クルマの塗装をはがして最高重量の規定をクリアしたと言われている。当時のF1では、自国のナショナルカラーを施したクルマを走らせており、ドイツの白だった。
しかし、上記の理由からメルセデスは塗装をはがし、ボディーに使われている金属の銀色がむき出しになった状態で走って優勝。これ以降、シルバーがメルセデスのイメージカラーになったとされている。
この伝統が現在のF1にも受け継がれており、メルセデスGPのカラーリングもシルバーになっている。メルセデスGPでは、パワー・ウォールと呼ばれるシステムによってカラーリングのデザインを決定。その後、イギリスのブラックリーにあるチーム本拠地で、手作業による塗装が行われる。