ヤルノ・トゥルーリ、F1のペイドライバーに苦言

2011年12月29日(木)

資金力でF1シートを得る、いわゆる“ペイドライバー”の波がどんどん押し寄せている現状に、ヤルノ・トゥルーリ(チーム・ロータス)が苦言を呈している。

トゥルーリは、来季ケーターハムへチーム名を変更する現チーム・ロータスと2012年の契約を締結済みだが、今季限りでロータス・ルノーGPを放出されることが決まったビタリー・ペトロフが持つ豊富な資金の影響で、チームを追われるかもしれない。

37歳のトゥルーリに言わせると、ロータス・ルノーGPが今年苦戦したのは、ペトロフとブルーノ・セナが持ち込む金に目がくらんだのが原因だそうだ。

「クビサ(ロバート・クビサ/ロータス・ルノーGP)は、マシンの実力をフルに引き出せる素晴らしいドライバーだ。彼らふたりは、脇役に過ぎない。ところが、ロバートがケガで欠場したおかげで、すべては終わった。ペトロフではチームを引っ張れないし、セナがF1ドライバーの器ではないのは、みんなが見たとおりさ」と『La Repubblica(ラ・レプブリカ)』紙にトゥルーリは話す。

セナは、シーズン半ばにニック・ハイドフェルドに代わってロータス・ルノーGPから参戦していた。

これについてトゥルーリは、次のようにコメントしている。「経験豊かなニックは、シーズンの半分しか走らなかったのに、ペトロフとほぼ同じポイント数を稼いだ。別に法則があるわけじゃないけれど、金でシートを買う連中は、逆境に慣れていない上、やる気も足らないよ」

「そろばんずくで彼らを雇うのはしょうがないけど、僕に言わせれば、そんなの何のメリットもないね」

これに反して、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、最近の“ペイドライバー”論争は少し騒ぎすぎだと、次のように述べている。

「いつだってお財布と才能を秤(はかり)にかけるのが、レーシングチームというものだ。それはF1が始まったころから変わっていない」

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