2012年、ロータス(現ロータス・ルノーGP)からF1復帰を果たすキミ・ライコネンに対して、元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーがオーストリアのテレビ局『ORF』の番組で辛口のコメントをしている。
現役時代10回のグランプリ優勝を経験したベルガーは、2007年のF1年間王者であるライコネンの復帰を「F1全体にとって良いことだ」と歓迎しながらも、「トップに返り咲く可能性は50%」と手厳しい見解を述べた。
「一度F1を去ることを決意し、少しの間ラリーを走って、“よし、ちょっとF1に戻ってみよう”というのは望ましいとは言えない」
「もしライコネンが再びトップに立てるだけの強さ、自制心、そして野心を持っていたら、私は逆に驚くよ。もちろん過小評価はするつもりはない。彼が速くて、F1にとってプラスになる存在であることには間違いないからね。うまくいくように願っている」
そしてベルガーは、もし自身がロータスのチーム代表だったら、「絶対にライコネンの起用はなかった」と付け加えた。
「F1はとてもユニークだ。常にレースのことを考え、自身のコンディションを完ぺきに保ち、努力しなければいけない。本当に難しいんだ。鍛錬の一言につきる。ライコネンにそこまでのやる気があるのかどうか、これから分かるよ」
ベルガーと同じくオーストリア出身で、3度のF1チャンピオンでもあるニキ・ラウダは『Salzburger Nachrichten(ザルツブルガー・ナッハリヒテン)』に対し、ライコネン歓迎のコメントをしている。
「彼の復帰はいいと思うよ。彼は多彩な性格だからすぐにメディアやファンの興味をひくんじゃないかな」