インディカーで自身2度目のポールポジションを獲得し、同シリーズで日本人初となる優勝への期待が高まっていた佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー)だが、決勝では他車から接触され、初優勝のチャンスを逃すこととなった。
インディカー第10戦エドモントンで2度目のポールポジションを獲得した琢磨は、順調に決勝をスタート。レース開始直後に多重クラッシュが発生し、セーフティカーが導入されたのちにレースが再開される際も、ウィル・パワー(ペンスキー)やチップ・ガナッシ勢といったトップドライバーを抑えながら、冷静な走りで首位を維持していた。
18周目から19周目にかけて次々に抜かれ、4番手まで順位を落とした琢磨だったが、ここでも焦ることなく首位へ返り咲くチャンスをうかがう。
その後、再びセーフティカーが導入されたところで大多数のドライバーと同時に琢磨もピットイン。ここで琢磨は順位を1つ落としてしまう。だが、レース再開時に見事な走りで一気に2番手まで浮上。その後は安定した走りでトップのパワーを追いかけていた。
しかし、39周目にライアン・ハンターレイ(アンドレッティ・オートスポーツ)が琢磨に無理な追い抜きを仕掛けて接触。これで琢磨はスピンし、エンジンが止まってしまった。琢磨はレースを再開したものの、周回遅れとなり、事実上ここでレース終了となった。その後、ハンターレイはペナルティーを受けている。
結局、琢磨は21位でゴール。このレースに優勝したのはパワーだった。