フェラーリが2011年F1の新車をF150と名付けたところ、フォードから訴えられた。
イタリア統一150周年を記念して付けた呼称だというのだが、F-150は、フォードで有名な大型ピックアップトラックの車名。その商標を保有するフォード・モーター・カンパニーは、フェラーリを相手取ってデトロイトの連邦裁判所に訴え出たわけだ。
ブランド名を傷つけられ、計り知れない被害を受けたとしてフォードが告訴したのは9日(水)。訴状ではフェラーリのウェブサイト、『ferrari150.com』もやり玉にあげている。
報道によると、同サイトに掲載されたフェラーリF150のロゴは、フォードF-150のロゴにそっくりだという。
まぎらわしいインターネットのドメイン名を禁止する反サイバースクワット消費者保護法に照らして、フォードは、10万ドル(約831万円)の慰謝料を要求しているほか、フェラーリが米国内でF150の名を使用しないよう求めている。
「フェラーリは、今までフォードが築き上げた信用あるF-150の名に乗じて利益を得ようと、商標を不正に流用した」とフォードは訴状に記している。
これに対してフェラーリでは、まだコメントを発表していない。
フォードの広報担当アン・マリー・ガッターリは『Detroit News(デトロイト・ニュース)』紙に、こう語る。「われわれにとってF-150は重要な商標だ。その名を確固たるものにし、商標権を得るため、長い年月と多額の広告費用をかけてきた」