レッドブル、KERSトラブルが長期化か

2011年04月13日(水)

レッドブルがKERS(運動エネルギー回生システム)で抱えている問題を解決するには、時間がかかる可能性もある。同チームのデザイナーであるエイドリアン・ニューイが認めた。

レッドブルのセバスチャン・ベッテルは、開幕戦オーストラリアGPと第2戦マレーシアGPを、ポールポジションからスタートして圧倒的な強さで優勝。しかしオーストラリアでは、ベッテルもチームメートのマーク・ウェバーも、KERSを使わずに予選と決勝を戦っていた。

マレーシアGPではKERSを使う予定だったレッドブル勢だが、スタート直前にウェバーのKERSが故障。ベッテルのほうも、断続的にKERSを使えない状態になり、レース中にはKERSを使わないようベッテルへ指示するチーム無線も放映されていた。

「このシステムはまだ生まれたばかりだ」とニューイは英紙『Express(エクスプレス)』へ説明した。

レッドブルとは異なり、フェラーリ、マクラーレン、ロータス・ルノーGPは、KERSが初めに導入された2009年、すでにKERSを実戦投入しており、KERSの経験を積んでいる。また、マクラーレンのシステムはメルセデス製のため、メルセデスGPもKERSの経験は豊富な状態だ。

「われわれは自動車メーカー系のチームではないので、予算もリソースも、そして経験も限られている中で、独自に開発しなければならない」ニューイはこうKERS開発の難しさを語った。

KERSを有効に使えない状態だったにもかかわらず、開幕からの2連勝を果たしたベッテルも、KERSトラブルの早期解決を望んでおり、『O Estado de S.Paulo (オ・ エスタード・ジ・サンパウロ)』へ次のようにコメントしていた。

「間違いなく、僕たちが取り組むべきものだよ。(KERSを)使えない状態のとき、僕たちはコース上でタイムを失っているからね」

「今回のレース(マレーシアGP)では、不可欠だったよ。もしKERSがなければ、スタートで順位を守れずに、その後のレース展開が難しくなっていただろうからね」

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