F1第10戦ドイツGPレースレポート

2011年07月24日(日)

2011年F1第10戦ドイツGP決勝が、7月24日(日)の現地時間14時(日本時間21時)からニュルブルクリンク(1周/5.148km)で行われ、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)が今季2勝目を記録。小林可夢偉(ザウバー)は、後方からのスタートで驚異的な追い上げを見せ、9位入賞を果たした。

レース開始時には小雨がちらついている状態。気温13℃、路面温度は15℃。全車がドライタイヤでスタートする中、2番グリッドのルイス・ハミルトン(マクラーレン)が素晴らしいスタートを決めて1コーナーでトップに立つ。ポールポジションのマーク・ウェバー(レッドブル)は2番手に後退した。

その後方では、3番手スタートのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)に4番手、5番手スタートのフェラーリ勢が襲い掛かり、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が3番手に浮上。ベッテルは4番手に後退したものの、2周目ですぐにベッテルがアロンソを抜き返している。また、17番手からスタートした小林可夢偉(ザウバー)は、12番手まで順位を上げた。

トップに立ったハミルトンは2番手、3番手のレッドブル勢を引き離せずにいる。レッドブル勢の2台が交互にファステストラップを更新しながらハミルトンとの差を詰め、5周目が終了した段階でトップのハミルトンと2番手ウェバーとの差は1.2秒。また、可夢偉はルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)を抜いて11番手に浮上している。

8周目、1コーナーでアロンソがベッテルを抜いて3番手に浮上。後方では、11番手の可夢偉が9番手ビタリー・ペトロフ(ロータス・ルノーGP)、10番手ジェンソン・バトン(マクラーレン)のすぐ後ろにつけている。9周目にベッテルが10コーナーでスピン。これで順位を落とすことはなかったが、アロンソとの差が一気に約8秒へ広がった。

11周目、ニック・ハイドフェルド(ロータス・ルノーGP)とセバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)がシケインへのブレーキングで接触。グラベルへ飛ばされる形になったハイドフェルドはここでリタイアした。12周目、シケイン出口でウェバーがハミルトンに並びかけ、最終コーナーで抜いてトップに。しかし、ホームストレート上でハミルトンがウェバーを抜き返した。また、このバトルの間に3番手アロンソがウェバーの背後にまで迫った。

14周目終了時にウェバーがピットへ。16周目終了時にトップのハミルトン、2番手アロンソ、3番手ベッテルがピットイン。まだピットインしていないマッサがトップに立ったが、ウェバーが2番手、ハミルトン3番手、アロンソ4番手になり、ウェバーがハミルトンを抜くことに成功した。その後、マッサもピットインしたが、マッサは8番手、ベッテルは9番手に後退した。

3番手アロンソと8番手マッサの間には、まだピットインしていない4台が入っている。可夢偉もこの中に含まれ、マッサの目の前、7番手を走行中だ。可夢偉は20周目終了時にピットへ入り、タイヤを交換した。トップに立ったウェバーはファステストラップを更新しながらハミルトンを引き離そうとするが、ハミルトンも食い下がり、ウェバーは一気に差を広げることができずにいる。

上位勢が1回目のピットストップを終えた段階で、トップはウェバー、2番手ハミルトン、3番手アロンソ。可夢偉は10番手を走っており、9番手ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)の背後に迫っている。またベッテルに対し、リアのブレーキに問題があるとの無線が飛んでいた。

30周目終了時にウェバーが2度目のピットストップ。ウェバーは3番手でコースへ復帰した。次の周にはハミルトンがピットへ。ハミルトンはギリギリのところでウェバーの前に出たものの、横並びの状態で2コーナーへ。しかし、最終的にはハミルトンが順位を守った。その次の周にはアロンソがピットイン。アロンソはトップでコースへ戻ったものの、2コーナーでハミルトンがアロンソを抜いてトップに浮上。その後、アロンソはタイヤがなかなか温まらず、すぐにハミルトンとの間に約2秒の差ができてしまった。

36周目、油圧トラブルのためバトンがリタイア。これで可夢偉が9番手に浮上した。また、次の周にはニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)がピットインしたため、可夢偉は8番手に上がっている。さらにその翌周、シューマッハがピットへ入り、可夢偉は7番手になった。

39周目、ロズベルグが1コーナーで可夢偉に仕掛けたものの、可夢偉はイン側を死守。一方のロズベルグはコース外にはみ出してしまい、可夢偉が順位を守った。次の周もロズベルグが1コーナーで可夢偉を狙う。今度はロズベルグが可夢偉のインに飛び込み、可夢偉はラインを交差させて順位を守ろうとしたものの、守りきれず、可夢偉は8番手に後退した。

49周目終了時、残り10周となったところで可夢偉が2回目のピットストップ。可夢偉は10番手でコースへ復帰した。そして、51周目終了時にハミルトンがピットインし、ハード側のタイヤを装着した。53周目終了時にはトップに立っていたアロンソがピットへ。アロンソはハミルトンを抜くことができず、ハミルトンの直後でコースへ戻った。しかし、ハミルトンがハード側タイヤを温めることに苦戦していたため、ハミルトンを抜くべく、ウェバーには攻めるようチームから指示が出された。

ウェバーは最後のピットストップを遅らせているものの、ハミルトンのタイヤが温まってしまい、ラップタイムがハミルトンよりも遅い状態に。ピットストップでウェバーがハミルトンを抜く可能性は小さくなっていく。また、可夢偉が1つ順位を上げ、9番手になっている。56周目終了時にウェバーがピットへ入り、アロンソの後ろ、3番手でコースへ戻った。

最終周には接近戦を繰り広げていたマッサとベッテルが同時ピットイン。レッドブルがピット作業でフェラーリに勝ち、ベッテルがマッサを抜いて4番手争いを制した。一方、先頭ではハミルトンがトップでゴール。今季2勝目を記録した。可夢偉は9位でチェッカーフラッグを受け、第7戦カナダGP以来となる入賞を果たし、ポイントを獲得した。

【結果】カナダGPフリー走行1回目、各ドライバーのタイム、タイム差など
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