2010年に史上最年少の若さでF1王者になったセバスチャン・ベッテル(レッドブル)。今年は昨年以上に圧倒的な強さを見せており、日本GPでF1連覇の最年少記録を更新することがほぼ確実となった。
レッドブルの育成ドライバーとしてキャリアを進めたベッテルは、2007年にレンタル移籍で控えドライバーを務めていたBMWザウバーでF1デビュー。このレースでベッテルは入賞してポイントを獲得し、F1の最年少入賞記録を塗り替えた。その後、レッドブルの兄弟チームであるトロ・ロッソへ移籍すると、2008年には初優勝を記録してF1の最年少優勝記録を更新した。
2009年にはレッドブルへ移籍し、2010年にF1王者となる。この年は、トラブルに泣かされることや、自身のミス、チームメートであるマーク・ウェバーとのいざこざを乗り越えてのタイトル獲得だった。しかし、この経験がベッテルを成長させることになる。
2011年、レッドブルのクルマは昨年以上の速さを見せつけた。そして、それ以上にベッテルの強さに磨きがかかっていた。第14戦までが終わった時点で、ポールポジションを11回獲得、9勝を記録した。これにより、ベッテルは日本GPで1ポイントでも獲得すればF1連覇が確定。ベッテルが優勝を逃したとしても、ランキング2位のジェンソン・バトン(マクラーレン)が優勝しない限り、ベッテルのタイトル獲得が決定する。
しかも、日本GPの舞台となる鈴鹿サーキットは、クルマを地面へ押し付けるダウンフォースの大きなクルマが有利になるコース。レッドブルが最も得意にするタイプのコースだ。日本GPでF1連覇の最年少記録が更新されることは、ほぼ間違いないと言えるだろう。