F3世界一決定戦マカオGPにミュッケ・モータースポーツから参戦している全日本王者の関口雄飛。19日(土)に行われた予選レースでは、最高速の伸びないエンジンに苦しめられ、大きく順位を落としてのゴールとなった。
予選で10番手になっていた関口だが、ほかのドライバーがペナルティーを受けたことや、スターティンググリッドに向かう途中でクラッシュしたドライバーがいたため、実質6番手からのスタートとなった。しかし、マカオ名物の長い直線区間でスタート直後から順位を落としてしまう。
スタート直後のストレート区間が終わるリスボアコーナーでは8番手になり、その後も順位を下げることに。関口が自身の公式ウェブサイトに掲載したレポートによると、エンジンの最高速不足に苦しめられていたようだ。そして、タイヤの摩耗によって厳しい状態に追い込まれたところで、クラッシュが発生してセーフティカー導入。結局、セーフティカー導入のままレース終了となり、関口は12番手でレースを終えた。
「なんとか順位を守ろうとしましたが、4周目以降はタイヤの摩耗もすすむ状況でした。前を走るクルマのスリップストリームを使えるセクター1はともかくとして、セクター3でどうしても思うように走れませんでした」
「リザルトに記載されたセクター1、セクター3の最高速度をみるとそれぞれ14番手(それも最大限にスリップストリームを使った結果)、25番手でした。このセクター3での25番手はほぼ最下位にちかいスピードでした」と関口は予選レースを振り返った。
関口は、今年の全日本F3王者に輝きながらも、所属チームがマカオGPに参戦しなかったため、開幕直前になってもシートを獲得できていなかった。しかし、負傷したドライバーが出たことから、急きょ代役としての参戦が実現。20日(日)の決勝では苦しい戦いが予想されるものの、最後まで全日本王者にふさわしい走りを見せると関口は誓った。
「せっかくこのマカオを走れるチャンスをつかめたのです。最後まで全日本フォーミュラ3選手権保持者の名に恥じない走りをします」