16日(日)に行われたインディカー最終戦でダン・ウェルドンが亡くなったことを受け、モータースポーツ関係者が次々に追悼の言葉を寄せている。
数時間前までともにレースを戦っていたインディカーのドライバーらは、次々に「冥福を祈る」とのコメントを発表。F1界からも、すでにヘイキ・コバライネン(チーム・ロータス)やマーク・ウェバー(レッドブル)がツイッターを通じてウェルドンの冥福を祈るコメントを残した。
また、元F1ドライバーで、現在はアメリカの人気レース、NASCARに参戦しているファン・パブロ・モントーヤは「人生はフェアじゃない… 最高なヤツがいなくなって寂しくなるよ… ダン、君がいなくて寂しくなる」とツイッターへ書き込んだ。
また、インディカーへの参戦経験があり、今回のレースではCS放送局『GAORA』の生中継で解説を担当していた松浦孝亮は、ウェルドンとレースで戦った経験もあることから放送中にも涙をこらえられず、放送終了後にツイッターで次のように想いを語った。
「僕たちのスーパースターダン・ウェルドンがラスベガスの最終戦、ラップ12の多重クラッシュで亡くなりました。彼と一緒にレースをやった四年間、彼は本当に速かったし強かった。たくさんの感動をありがとう」
「本当に信じられない彼のレース人生は華々し過ぎる。インディ500で、二回も勝ってこんな終わり方なんて。一緒にホンダのドライバーとして戦った四年間、一生忘れない。この事がいつもダンがする悪ふざけだと信じたい」
そして、昨年までインディカーにフル参戦していた武藤英紀もツイッターでこうコメントしている。
「レースってこんなに簡単に命を奪ってしまうものなのか。危険だ、本当に。でも、それが僕の職業。胸が苦しい、涙が止まらない」
ウェルドンは33歳の若さで亡くなったが、F1チームであるマクラーレンを創設したブルース・マクラーレンも33歳で事故死していた。そのため、モータースポーツジャーナリストのルイス・フランクは、マクラーレンの墓碑に刻まれたこんな言葉をツイッターで紹介した。
「人生の価値はどれだけ長く生きたのかだけで決まるのではない、何を成し遂げたのかで決まるものだ」
ウェルドンは、2005年にインディカーでチャンピオンになったほか、今年まで開催されていたインディジャパンでは、2004年にホンダエンジンへ初のインディジャパン制覇をもたらした。また、世界3大レースに数えられるインディ500では、2回の優勝を記録するなど、数々の功績を残している。