チーム・ロータスが、KERS(運動エネルギー回生システム)を搭載しないまま2011年シーズンの開幕を迎えると認めた。
2010年からF1に参戦していたチーム・ロータス、ヒスパニア・レーシング、ヴァージンは、今シーズンKERSを搭載しないだろうと報じられていた。
チーム・ロータスのチーフデザイナーであるルイス・バトラーは、同チームが新車T128を発表したオンラインマガジンの中で、次のように語り、開幕時にKERSを搭載しないと認めた。
「この決定により、デザイン作業が少し楽になった。KERSをクルマに組み込むのは、頭痛の種になるものだからね」
また、空力責任者のマリアン・ヒンソンも、KERSを搭載しないことで有利になる面は大きいとして、こうコメントしている。
「空力面にも、同じことが言える。実際のところ、KERSを搭載しないほうが楽になる。KERSに必要なものをすべて搭載すると、いくつかの部分で空力的な形状が大きく制限されてしまう」
その一方でチーム・ロータス側は、シーズン途中からKERSを搭載する可能性を否定していない。しかし、同チームのキース・サウントCOOは、今後のKERS搭載についてはハッキリとは決まっていないと語った。
「もしKERSによって8位から6位になれるのなら、KERSを搭載するだろう。だが、重量やエンジニアリング面の難しさを考えると、KERSなしで開幕を迎えるのはいい判断だったと思う」
「最終的には搭載するかもしれないが、それは分からない。しかし、もし搭載するのなら、それに取り組む経験豊富な人材はたくさんいる」