2011年F1第4戦トルコGPが5月7日(土)、イスタンブール・パーク・サーキット(1周/5.338km)で3日目を迎え現地時間15時(日本時間21時)から決勝が行われ、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が優勝した。
セッション開始時の天候は晴れ、気温17℃、路面温度35℃。ポールポジションのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が首位を守って1コーナーに飛び込む中、2番グリッドのマーク・ウェバー(レッドブル)はスタートに失敗し、3番グリッドのニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)に抜かれてしまう。そして、最後尾スタートだった小林可夢偉(ザウバー)は、1周目を終えた時点で18番手まで順位を上げている。
2周目からはベッテルが2番手ロズベルグとの差を広げていった。そして5周目のバックストレートで、DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を利用してウェバーがロズベルグを抜いた。これでレッドブルの1-2体制となり、3番手はロズベルグ。ロズベルグのすぐ背後には、フェラーリのフェルナンド・アロンソがつけている。7周目にはアロンソがロズベルグを抜き、ロズベルグは4番手に後退した。
その一方、マクラーレンのルイス・ハミルトンとジェンソン・バトンは、チームメート同士で6番手争いを繰り広げ、抜きつ抜かれつのバトルを繰り返している。ここにフェリペ・マッサ(フェラーリ)も追いつき、3台でのバトルとなった。また、この時点で可夢偉は14番手まで順位を上げた。
9周目終了時にハミルトンとマッサが同時にピットへ。この直前にマッサがハミルトンを抜いていたものの、ピットアウト時にはピットレーンでハミルトンとマッサが横並びの状態に。結局はハミルトンが前に出た。次の周にはウェバー、アロンソ、ロズベルグがピットへ。そのさらに翌周、ベッテルがピットインした。
12周目終了時点でのトップはバトン。2番手ベッテル、3番手ウェバー、4番手アロンソ、5番手に可夢偉。バトンと可夢偉はまだピットインしていない。13周目終了時にバトンと可夢偉がピットへ。ピットアウト後のバトンは7番手、可夢偉は12番手となった。
ピットアウト後、可夢偉はミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)を抜いて11番手に浮上。10番手につけているのはセバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)だが、この段階では可夢偉の方が速いペースで走行している。20周目終了時には、ブエミのすぐ背後に可夢偉が迫った。
4番手のハミルトンが20周目終了時にピットイン。次の周には2番手のウェバーがピットへ。23周目終了時、2番手に浮上していたアロンソがピットイン。ここで可夢偉も2回目のタイヤ交換を行った。トップのベッテルは25周目終了時に2回目のタイヤ交換を行い、トップのままコースへ戻った。そして、26周目終了時、4番手のバトンが2回目のタイヤ交換を行った。
29周目、3番手のアロンソが、バックストレートでDRSを使いながらウェバーを抜いて2番手に浮上。しかし、この段階でベッテルとアロンソの差は約9秒になっており、その後もベッテルはアロンソとの差を維持した。
34周目終了時にハミルトンが3回目のタイヤ交換を行ったが、右フロントの交換に手間取り、大きくタイムを失った。次の周にはウェバーが、そのさらに翌周にアロンソが3回目のタイヤ交換を行った。38周目終了時には可夢偉が3回目のピットインを行っている。
40周目終了時にトップのベッテルが3回目のタイヤ交換。ベッテルはトップのままコースへ戻っている。45周目終了時にウェバーが4回目のタイヤ交換。その次の周にアロンソとハミルトンが4回目のピットストップ。そしてそのさらに翌周、ベッテルが4回目のタイヤ交換を行った。
このタイミングでマッサもタイヤ交換を行っていたが、右リアタイヤの交換が遅れた。そのため順位を大きく落とし、この結果として3回しかタイヤ交換を行っていない可夢偉が10番手に浮上。可夢偉は最後尾スタートからポイント圏内まで順位を上げた。
52周目、ペースをあげてきたウェバーがアロンソを抜いて2位に返り咲いた。これで再びレッドブルの1-2となり、そのままレースは終了。ベッテルが今季3勝目を記録し、レッドブルにとっては今季初の1-2となった。また、最後尾スタートだった可夢偉は10位でレースを終え、ポイント獲得を果たしている。