フェラーリが、F1にV6ターボエンジンを導入するよう提案したとみられている。
F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)は、環境問題への対策の一環として2013年から1.6リッターの4気筒ターボエンジンを導入することに決定。しかし、4気筒ターボに対しては反対意見もあり、ジャン・トッドFIA会長が各方面との話し合いを繰り返していることが伝えられていた。
ルノーは4気筒ターボに賛成しているものの、フェラーリがすでに反対の意思を示しているほか、F1の商業面を取り仕切るバーニー・エクレストンも、エンジン音の迫力がなくなることでF1の人気低下につながるとして、4気筒ターボには反対との立場を明らかにしている。また、メルセデスやコスワースも4気筒ターボには反対だとみられる。
そんな中、フェラーリがV6ターボエンジンを次期F1エンジンにするよう提案したという。しかし、メーカー側はV6ターボ導入の時期について、設計の問題もあることから、早くても2015年になるとしているようだ。
また、コスワースのビジネス部門を率いるマーク・ギャラガーは、現行のV8エンジンを維持する選択肢もあるとして、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』へ、次のように語っている。
「FIAは、KERS(運動エネルギー回生システム)を搭載したV8で、燃料使用量を制限することにより、目標を達成できるはずだ」
「4気筒へ小さくすることでは、必ずしも燃費向上や環境問題への対策につながらない」
一方、トッドは『BBC』に対し、「確かに今はさまざまな議論が交わされているが、将来的にはハーモニーが生まれることを期待している」とエンジン問題についてコメントした。