今季のF1で昨年以上の活躍を見せている小林可夢偉(ザウバー)。その活躍ぶりにはトップチームも目をつけ、複数のトップチームがすぐに可夢偉へ触手を伸ばすとのうわさが出てきた。
可夢偉は今季、8位でレースを終えながらウイングの規定違反で失格となったオーストラリアGPを含めると、6戦すべてを入賞圏内の10位以内でゴールしている。しかも特筆すべきは、そのすべてが順調なレースではなかったということだ。
予選を走ることができず、最後尾から追い上げたトルコGPや、1周目にパンクし、いったんは最下位になりながらも入賞圏内まではい上がったスペインGPなど、難しい状況に追い込まれながらも、レースが終わってみると入賞圏内に可夢偉の姿があった。
そして、クルマの性能よりも、ドライバーの能力が試されると言われるモナコGPでは、自身にとってF1での最高位更新となる5位入賞を果たした。この活躍にトップチームも注目していると言われ、すぐにレッドブルやフェラーリなどのトップチームが可夢偉に触手を伸ばすとF1パドックでもうわさされている。
しかし可夢偉は、現在所属するザウバーのチーム代表ペーター・ザウバーに恩義を感じているようで、ザウバー代表への忠誠心について『SonntagsBlick(ゾンタークスブリック)』へ次のように語った。
「とても大きいですよ。彼が僕のことをとても信頼してくれていますからね。それに、僕がF1にいることができるのも、ほぼすべて彼のおかげなんです」
「最終日まで契約を守りますよ」
ザウバーは来季も現ドライバーである可夢偉とセルジオ・ペレスを残留させる意向だと報じられているが、まだ正式な発表はされていない。
なお、レッドブルはセバスチャン・ベッテルと2014年までの契約を結んでいるが、チームメートであるマーク・ウェバーとの契約は今季いっぱいになっており、今季限りでウェバーがレッドブルを離脱、もしくは引退する可能性もあると言われている。
一方、フェラーリはフェルナンド・アロンソとの契約を2016年まで延長。チームメートのフェリペ・マッサとは来年までの契約を結んでいるが、今季限りでマッサが解雇されるとのうわさもある。