セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が、早ければ9月25日に決勝の行われるシンガポールGPで2年連続のF1王座を確定させる可能性がある。
昨年にF1史上、最年少のチャンピオンに輝いたベッテル。昨年もレッドブルは圧倒的な速さを見せつけていたが、トラブルに見舞われることも多く、タイトルを決定させたのは最終戦だった。しかも、最終2レースで連勝してランキングで逆転するという、劇的なタイトル獲得だった。
そして2011年、ベッテルは開幕から圧倒的な速さを見せつけ、開幕から一度もランキング首位の座を譲らず、2位につけるチームメート、マーク・ウェバーとのポイント差を広げてきた。ちなみに、第11戦ベルギーGPを終えた時点で、今季のベッテルは7勝。表彰台を逃したのはドイツGPのみであり、リタイアはゼロという驚異的な成績を残している。
現時点でベッテルとウェバーのポイント差は92。大差が開いているものの、9月11日に決勝が行われるイタリアGPでは、まだタイトルを確定できない。しかし、その次に行われるシンガポールGPでは、タイトル確定の可能性がある。
現在のF1では、優勝で獲得できるポイント数は25ポイント。シンガポールGPを終えると、残り5戦であるため、ベッテルがタイトルを確定させるには、シンガポールGP終了時点でランキング2位のドライバーに対し、125ポイント以上の差をつける必要がある。
仮に、ウェバーのみを相手に考えると、ベッテルがイタリアGPとシンガポールGPでウェバーよりも33ポイント多く獲得した場合、ベッテルの連覇が確定する。
また、10月9日に鈴鹿サーキットで行われる日本GPでベッテルがタイトルを確定させるには、日本GP終了時点でランキング2位のドライバーに対して必要なポイント差は100ポイント。しかし、現時点でベッテルとウェバーのポイント差が92であることを考えると、日本GPでタイトルが確定する可能性も大きいと言える。
数字上、現段階でタイトルの可能性を残しているドライバーは5人いるが、ランキング3位のフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)はベッテルから102ポイント差、4位のジェンソン・バトン(マクラーレン)は110ポイント差、5位ルイス・ハミルトン(マクラーレン)は113ポイント差になっている。