セバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、2012年に危なげなくF1で3連覇を成し遂げるだろう、とフラビオ・ブリアトーレは考えている。
ブリアトーレはルノーF1の元マネジングディレクター。2008年のシンガポールGPで、当時の所属ドライバーであるネルソン・ピケJr.へ故意にクラッシュし、チームメートだったフェルナンド・アロンソ(現フェラーリ)を優勝させるよう指示した“クラッシュゲート”により、F1永久追放処分を受けた。しかし、その後の裁判により2012年以降の復帰が認められている。
アロンソを含む数々の有力ドライバーのマネジャー経験を持つブリアトーレは、ライバルがベッテルやレッドブルを破る日はなかなかやってこないだろうとイタリアの『La Politica nel Pallone(ラ・ポリティカ・ネル・パローネ)』ラジオに話した。
「(ベッテルのチームメートである)マーク・ウェバーですら、ベッテルを止められない」
「今年の選手権はとても面白みがないため、早く終わってほしいと思っているが、来年に大きく状況が変わるとは到底思えない」
「規約も変わらない中で、フェラーリがレッドブルとマクラーレンとの差をいかにして埋められるのか分からない。(F1に携わった)17年間、たったの2ヶ月で0.6秒や0.7秒を縮めたチームなど見たことがない」
ブリアトーレはまた、このところルイス・ハミルトン(マクラーレン)とフェリペ・マッサ(フェラーリ)がレース中に接触を繰り返していることに触れ、2人はまるでアメリカのお笑いコンビ「ローレル&ハーディ」のようだとからかっている。
「彼らには笑わせてもらっているよ」
また、ブリアトーレはハミルトンよりも彼のチームメートであるジェンソン・バトンに感銘を受けているようだ。ブリアトーレはルノーF1在籍時、当時所属していたバトンとの契約を終了し、2009年にはバトンを道路標識の柱などを示すイタリア語の「パラカッロ」に例えるほど酷評していた。
「このイギリス人ドライバー(バトン)について、私は間違っていた。彼は今年、本当に驚くべき走りをしている。バトンと一緒に仕事をしていたが、彼がこれほど素晴らしいとは思いもよらなかった」