現役時代にマクラーレンでF1に参戦した経験があるマーティン・ブランドルとデビッド・クルサードが2012年、同じ部屋でレース解説を行なうことはないようだ。
クルサードの元マネジャーでもあるブランドルはこれまで解説を行っていたイギリスの『BBC』局から、『Sky』が運営している新しいF1中継チャンネルへ移籍するオファーを受け入れた。間違いなくより多くの収入が見込まれる仕事になると考えられているが、『BBC』と『Sky』の放送が別の時間帯であることを引合いに出し、ブランドルは『Sundy Times(サンデー・タイムズ)』紙の自身のコラムで「すべてのレース中継でコメントをしなければならない」と強調し「録画の映像でレース観戦をしてアドレナリンが出るほど興奮することもないだろうしね」と語った。
この件に関して怒りの声を上げている『BBC』視聴者もおり、ブランドルのツイッターに「裏切り者」を意味する書き込みもあった。
「15年間F1のコメンテーターを務めて上げ、新たな道を歩むことにした」と52歳のブランドルは振り返り、「私は誰に対しても約束をしていないし、義務も負っていない」と語った。
クルサードは『BBC』にとどまると公表したことによって、27日(日)にインテルラゴスで開催されたブラジルGPが『BBC』の“名物コンビ”が解説を行う最後のレースとなった。
「“ベッテル”の名前を正しく発音できないことに関して、きっとこれからも僕にはイチャモンが付けられるだろうね。今シーズンの中盤頃にはそのイチャモンが笑えないほどの悪ノリになっていたけど、ニック・ハイドフェルドのシーズン途中の交代劇がごまかしてくれたよ(笑)。とにかく、僕はこれまで以上に情熱を持ってやっていくよ。そして僕の解説がレースファンのみんなに何かをもたらすことができたらと願う」とクルサードは自身のコラムにつづった。