昨年、初のF1制覇を目前にしながら、その座をチームメートのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)に奪われたマーク・ウェバーは心理的に傷ついているかもしれない。そう話したのは、かつてレッドブルでウェバーのチームメートだったデビッド・クルサードだ。
F1引退後は『BBC』のF1中継でコメンテーターを務めているクルサードは、昨シーズン最終戦のアブダビGPで、選手権3位だったベッテルが1位のフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)と2位のウェバーを抜いて逆転チャンピオンに輝いた点に触れ、次のように話した。
「マークはチャンピオンを目前にしていた」
「あのときから、セバスチャンは何もかもがうまくいっている。それがマークの走りに影響している可能性はあるね」
「これは、ハミルトン(ルイス・ハミルトン/マクラーレン)やマッサ(フェリペ・マッサ/フェラーリ)にも言えることかもしれないが、強いチームメートを持つと精神的な部分で難しいものがあるんだ」
「体をコントロールするのは脳で、その逆はありえない」
クルサードはさらに、間もなくやってくるオフシーズンの間、35歳のウェバーには考えるべきことがたくさんあるだろうと話した。
「エンジニアたちとどのように作業を進めていくべきかを考えるのか? それとも何かほかの事を考えるのか?」
「いずれにしても、マークもセバスチャンもきちんと体を作っているから、ジムで(トレーニングをしながら)考えたりはしないだろう。マークは来年新たなアプローチで攻めるほうが賢明だよ」