ザウバーが、F1若手テストの参加ドライバーを発表。チームの母国スイスのドライバーも起用されることが明らかになった。
近年のF1では、コスト削減のためシーズン中のテストが禁止されている。これにより、若手ドライバーがF1デビュー前にF1マシンで経験を積むチャンスがなくなっており、若手ドライバーにF1マシンを走らせる機会を与えることを目的に、F1経験の少ないドライバーのみによるテストが行われている。
このテストに参加できるドライバーは、過去のF1参戦数に関する規定があり、ある程度F1経験を積んだドライバーは参加できない。
今回ザウバーが発表した参加ドライバーは、同チームのテスト兼リザーブドライバーであるエステバン・グティエレスと、今回がF1初テストになるファビオ・ライマー。ライマーは、ザウバーが本拠を置くスイス出身のドライバーであり、これまでGP2やGP2アジアなどに参戦。2011年のGP2では、ランキング14位に終わったが、1勝を記録している。
ザウバーのモニシャ・カルテンボーンCEOは、「今回ファビオにチャンスを与えることができ、うれしく思っています」と語り、こう続けた。
「近年は若いドライバーへテストのチャンスを与える機会が非常に少なくなっていますが、彼らがとても複雑なF1テストにどう対応するのか、いつも楽しみにしているんです」
一方のライマーも、F1テストへの参加が決まった喜びを語った。
「自分がF1テストへ参加すると決定したとき、これがどんな意味を持つのか初めて気付いたんだ。レーシングドライバーとして、もちろんF1ドライバーになることをずっと夢見ていた。その夢がかなおうとしているなんて、信じられないよ」
「しかも、ザウバーでテストするチャンスを得たスイス人ドライバーは決して多くないんだ。だから、スイス人として、スイスのチームでF1での初めての1周を走ることができるのは、僕にとって特に名誉なことなんだよ。とても楽しみにしているし、この場を借りてこれを実現させてくれた全員に感謝したい」
今年のF1若手テストは、アブダビGP終了直後の11月15日(火)から17日(木)にかけて、アブダビGPの舞台ヤス・マリーナ・サーキットで行われる。