ハイメ・アルグエルスアリ(トロ・ロッソ)は、今週にレッドブルから受けた解雇の通知によってひどいショックを受けたと認めているが、やはり今回シートを失うことになったチームメートのセバスチャン・ブエミも同様だ。
『Le Matin(ル・マタン)』紙が伝えるところによれば、ブエミは今週初めにトロ・ロッソのチーム代表フランツ・トストとヘルムート・マルコ(レッドブルのドライバー育成責任者)から携帯電話に連絡が入ったものの、それを受け損なっていたという。ブエミはちょうどそのときレッドブルのシミュレーターでバルセロナのコースを走っており、またイギリスにあるトロ・ロッソの風洞施設を訪問していたためだ。
「ショックだったよ」とブエミは認めている。
「それまでずっと(ドライバーの)決定は年末直前に行われると聞いていた。でも自分の印象としては僕の契約は延長されるものだと思っていたよ。こんなこと全く想像していなかった」
さらにブエミは『Blick(ブリック)』紙へ次のように語っている。
「たとえそれが理解しがたいことだとしても受け入れるしかない」
しかし、今後ブエミに残された選択肢は限られている。Blick(ブリック)』紙の記者ロジャー・ブノワが、現状でまだシートが残されているウィリアムズとHRTについても巨額のスポンサーマネーを持ち込めるドライバーで決まるのではないか、と指摘したことに対し、ブエミは次のように返した。
「金の目的だけじゃない理由で契約を得たドライバーだっているよ」
さらに、サードドライバー(控えドライバー)はどうかと尋ねられたブエミは次のように続けている。
「それも選択肢のひとつになるかもしれない。でもこの段階ではまだ何も言えないよ。幸いなことに、過去何年かの間でほとんどのチームにたくさんの知り合いを作ってきた。それを今生かすよ」
また、同郷のスイス人であるペーター・ザウバー(ザウバー/チーム代表)に連絡したか、との問いには次のように答えている。
「いや、でもそうするよ。すぐにね」
こう答えたブエミは、その場ですぐにF1界で多くのコネを持つブノワ記者に(ザウバーの)電話番号を尋ねたという。