元F1ドライバーのヨス・フェルスタッペンは、たとえ2011年シーズンに中団チームから参戦していたドライバーたちが2012年のシーズンに出られなくても、F1にとって重大な損失になるとは思わないと述べた。
フェルスタッペンは『De Telegraaf(デ・テレグラーフ)』紙の自身のコラムで、まだ2012年のシートが確定していない多くのドライバーたちが、未確定なままのたった2つのシート(ウィリアムズとHRT)を巡ってし烈な争いを行っている現状は、ニュースにとっては“エキサイティングな時期”であると記した。
同時に、トロ・ロッソからまさかの解雇通告を突き付けられたセバスチャン・ブエミとハイメ・アルグエルスアリのように、将来有望なドライバーたちがF1での行き先を失ってしまったのも事実だ。
「こんな今年も残りわずかになってからの出来事だったから、彼らにとっては、なおさら辛いだろうね。でも、これがF1なのだ」と、1990年代中頃から2003年までの間、中団のチームからF1に参戦していたフェルスタッペンは語った。
2012年に向けて残されているシートはほとんどないが、フェルスタッペンは同じオランダ人のギド・ヴァン・デル・ガルデがその座を射止めることを願っているようで「彼のライバルは多くないはずだ」と期待を込めている。
「これまでのところのドライバー移籍市場で、ビタリー・ペトロフ(ロータス・ルノーGP)、ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、アルグエルスアリ、ブエミ、そしてビタントニオ・リウッツィ(HRT)がシートを失った」と、まだ2012年のシートが確定していないドライバーをフェルスタッペンは統括した。この中には話題に上らなかったが、ブルーノ・セナ(ロータス・ルノーGP)やジェローム・ダンブロシオ(ヴァージン)といったドライバーたちも同じ境遇だ。
「私はいま挙げたドライバーたちがF1から去ってしまったとしても、それがF1にとっての重大な損失になるとは思わない。このスポーツにだって新陳代謝はいいことさ。それに、2007年のワールドチャンピオンのキミ・ライコネンや、今年のGP2(F1への登竜門とも言われているF1直下のレースカテゴリー)を制したロメ・グロジャンやニコ・ヒュルケンベルグといった才能溢れるドライバーたちがF1に戻って来る。参戦するドライバーの質が向上しただけだ」と締めくくった。