レッドブルの姉妹チームであるトロ・ロッソのドライバー、セバスチャン・ブエミは、来季レッドブルのドライバーに昇格できるのではと期待していたが、マーク・ウェバー(レッドブル)残留の発表を受けてとても落胆しているようだ。ブエミの母国スイスの『Blick(ブリック)』が伝えた。
先日レッドブルが来季ラインアップを発表し、残留が決定したウェバー。レッドブルは多くの育成ドライバーを抱えているため、当初ウェバーが今季限りで引退し育成ドライバーが昇格するのではないかとも言われていた。
トロ・ロッソは、現在HRTへレンタル移籍中のダニエル・リチャルドを来季のドライバーに起用することを検討しているらしく、ブエミかチームメートのハイメ・アルグエルスアリがシートを喪失する可能性もある。
しかしブエミの父親のアントワン・ブエミにとっては、ウェバーの契約更新は「予想していた」ことだったようで、『Le Nouvelliste(ル・ヌーベリスト)』に対しアントワンは次のように語っている。
「マーク・ウェバーとレッドブルは共に成長してきて、チームもそのことをとても感謝している」
「ウェバーはチャンピオン(セバスチャン・ベッテル)にふさわしいチームメートだ。チームがドライバーズとコンストラクターズ(製造部門)という2つのタイトルを狙うに十分な速さをもつ一方で、チームのトップドライバーともうまくやっている」
「もしウェバーに代わって若手ドライバーを迎えることになったら、ドライバー同士でいろいろと争ってしまうだろう」
父アントワンは、息子セバスチャンが来季もトロ・ロッソに残れる可能性をまだあきらめてはいない。
「まだ2人のどちらかがチームを離れなければならないとは決まっていないんだ。もしかしたら両方残れるかもしれない。メディアはうわさを大げさにしすぎるんだよ」
「もし離れることになったら、ドライバーよりも直接的、間接的にかかわらず金とつながっているチームが少なくないということが、われわれにとって難点だ」
最後に息子セバスチャンに気遣いをみせ、父アントワンは次のように締めくくった。
「しかしそういう不安やプレッシャーはシーズン初めのころよりも軽くなったようだ。彼も慣れてきて、ゲームのルールが分かってきたんだ」