2010年のF1最終戦アブダビGPで戦略の判断を誤り、タイトルを逃していたフェラーリが、レース現場でのエンジニアリング責任者を交代させた。
フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は、アブダビGPを迎えた段階で選手権トップに立っていた。しかし、アブダビGPの決勝序盤でマーク・ウェバー(レッドブル)がピットインしたことに合わせ、フェラーリはアロンソもレース序盤にピットインさせた。
だが、結果としてはこれが原因となり、アロンソはウェバーとともに下位へ沈み、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)のタイトル獲得を許してしまった。この戦略ミスは、レース現場でエンジニアリングの責任者を務め、レース戦略の責任者でもあったクリス・ダイヤーにあるとされており、ダイヤーの解雇もうわさされていた。
そしてフェラーリは4日(水)、昨年にマクラーレンからフェラーリへ移籍したパット・フライがダイヤーの後任となり、レースの現場でエンジニアリング責任者になることを発表した。今後ダイヤーがどんな役職に就くのか、数日以内に決定されるとのことだ。
これに合わせてフェラーリは、これまでレッドブルやマクラーレンに在籍してきたニール・マーティンの加入も発表。マーティンは、オペレーションズ・リサーチ部門の責任者になる。
フェラーリは今回の人事異動について、サーキットやファクトリーでの、チーム内の作業効率の向上を目的にしたものだと説明している。