ピレリの2011年タイヤ、それにヒスパニア・レーシング(HRT)のドライバビリティについても、何かと報じられているが、ナレイン・カーティケヤンはこれらを否定した。
不振のチームと2011年契約を交わしたばかりのカーティケヤンだが、彼自身もウィリアムズのテストドライバーだった2007年以来、F1マシンを運転したことがない。
2月初めにスペインのバレンシアで2010年仕様車に乗ってF1合同テストに参加したが、先週のヘレステストにはHRTは欠席している。しかし、HRTは今週ピレリの撮影セッションで、モンツァに行って少しマシンを走らせる予定だ。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌とのインタビューでカーティケヤンはこう語った。「HRTはとても運転しにくいクルマという話だった。僕自身、簡単とは言わないが、それほど酷く(ひどく)ないよ」
長年F1にタイヤを供給したブリヂストンに代わって今年、サプライヤーとなったピレリの2011年タイヤをめぐっては、ハンドリングの不満や極端な性能低下が伝えられるが、カーティケヤンはこれに同調しない。
「いくらなんでも、4年前に乗っていたブリヂストンと比べられないよ。それほど悪いとは感じなかったけどね。摩耗の具合は安定していたし、グリップも良かった」
「僕の場合、一からやり直しだからね。他の人たちが問題とするところは、あまり感じないのさ。与えられた道具の性能を最大限引き出す努力をするだけだよ」
カーティケヤンによると、チームにもすっかり溶けこんでいるという。多くのスタッフが2009年当時、ル・マンでアウディを駆ったコリン・コレス(HRT/チーム代表)のチームにいた者たちだからだ。
「メカニックの連中は、みんななじみの顔だ。それに僕はイギリスF3にいた1999年からコリンを知っている」
さらにカーティケヤンは、ドライバーの顔ぶれをひんぱんに組み替えるHRTのポリシーらしきものについても、心配していない。
「全レースを戦うのがチームの計画だ。契約にも、しっかりと記載されている」と、カーティケヤンは明かしている。