F1 マレーシアGPレースレポート

2011年04月10日(日)

2011年F1第2戦マレーシアGPが4月10日(日)、セパン・インターナショナル・サーキット(1周/5.543km)で3日目を迎え、現地時間16時(日本時間17時)から決勝が行われ、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が優勝した。

レーススタート時の天候は曇り、気温28℃、路面温度は31℃。サーキット近くには黒っぽい雨雲もあり、雨が心配される中でマレーシアGPがスタート。3番手スタートのマーク・ウェバー(レッドブル)がスタートに失敗し、9番手まで順位を落とす中、ロータス・ルノーGPの2台が大きく順位を上げた。

6番手スタートのニック・ハイドフェルド(ロータス・ルノーGP)が2番手に、8番手スタートのビタリー・ペトロフ(ロータス・ルノーGP)は5番手にまで浮上した。一方、ウェバーは小林可夢偉(ザウバー)とバトルを繰り広げ、結局は可夢偉が競り勝ち、10番手スタートの可夢偉は9番手に順位を上げた。

6周目、ターン14への飛び込みでウェバーが可夢偉のインサイドに入り、可夢偉の前に出た。しかし、可夢偉も譲らず、その後のバックストレートでは2台が横並びの状態に。いったんはウェバーが前に出たものの、これで可夢偉はホームストレート上で可変リアウイングを使えるようになり、可夢偉がウェバーを抜き返している。

ポールからスタートし、トップの座を守ったセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、2番手ハイドフェルドとの差を大きく広げており、両者の差は12周目終了時で9.4秒に。そして、ここで3番手ルイス・ハミルトン(マクラーレン)がピットイン。また、可夢偉がミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)を抜き、ひとつ順位を上げた。

13周目終了時には、ベッテル、ハイドフェルド、ジェンソン・バトン(マクラーレン)、フェリペ・マッサ(フェラーリ)がピットへ。これと同時にコースの一部では雨がやや強くなり始めている。次の周にはシューマッハもピットへ入り、まだピットインしていないペトロフがトップに、2番手ベッテル、3番手は可夢偉となった。ペトロフが15周目終了時にピットへ入り、可夢偉が2番手に浮上している。

17周目には、ハミルトンとフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が可夢偉を抜いた。この周の終わりに可夢偉がピットインし、シューマッハの後ろ、11番手でコースへ復帰した。また、この段階でアロンソが3番手に浮上。その後アロンソは、トップのベッテルや2番手ハミルトンよりも速いペースで走り、ハミルトンとの差を詰めている。

24周目終了時に2番手ハミルトンが2回目のピットストップ。次の周にはベッテルも2回目のピットストップを行った。ハミルトンがハード側のタイヤを装着したのに対し、ベッテルはソフト側。ベッテルはまだタイヤを2種類使用する義務を果たしていない。一方のハミルトンは、タイヤに関する義務を果たしている。26周目終了時にはアロンソも2回目のタイヤ交換を行い、ソフト側のタイヤを装着した。

28周目、1コーナーから2コーナーにかけて、可夢偉がシューマッハと走行ラインを交互に入れ替えながらバトルを繰り広げ、シューマッハを抜くことに成功。ほかのドライバーがピットインしたこともあり、可夢偉は8番手に浮上した。また、レッドブルはベッテルに対し、KERS(運動エネルギー回生システム)を使わないよう指示している。

33周目、ペトロフがKERSと可変リアウイング両方を使って1コーナーで可夢偉を抜く。これで可夢偉は9番手に後退。ピットストップを遅らせている可夢偉は、ペースが上がらずにペトロフとの差が広がっていった。可夢偉は36周目終了時に2度目のピットイン。タイヤをハード側に交換し、タイヤの2種類使用義務を果たした。

37周目終了時にハミルトンが、38周目終了時にはバトンが3回目のピットストップ。ハミルトンのタイヤ交換にやや時間がかかったことから、バトンがハミルトンを抜く結果となった。40周目終了時にはトップのベッテル、2番手に浮上していたアロンソがピットイン。そして、43周目終了時にはウェバーが4回目のピットストップを行った。

45周目、ハミルトンを抜こうとしたアロンソがハミルトンと接触。アロンソのフロントウイングがハミルトンの右リアタイヤと接触し、アロンソはノーズ交換のためピットへ戻った。アロンソは7番手まで順位を落としている。アロンソとの接触が影響しているのか、ハミルトンのペースが落ち、52周目にハイドフェルドがハミルトンを抜いて3番手に浮上した。

この周の終わりにハミルトンはピットへ戻り、タイヤを交換。ハミルトンは8番手でコースへ復帰した。54周目、ペトロフがクラッシュ。ペトロフはコースオフし、コースへ戻ろうとしたところでクルマが跳ね、ステアリングを固定するパーツが壊れてしまったようだ。

その一方、トップではポールからスタートしたベッテルが優勝。バトンが2位に入り、ハイドフェルドが3位表彰台を獲得した。また、可夢偉は8位でレースを終え、開幕戦では幻となったポイント獲得を果たしている。

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