2011年のF1も3戦が終了したが、これまでのレースでは150回もの追い抜きがあったという。
これを報じたのは、フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』。追い抜き増加のため今年から導入された、可変リアウイングやKERS(運動エネルギー回生システム)、そしてピレリタイヤが大きな要因になったと分析している。
『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』によると、第3戦中国GPでは、63回の追い抜きが記録されたようだ。これは、ドライのレースとしては過去20年間で最多の数字だという。
車体の性能差による影響が小さくなることや、ドライバーがミスを犯しやすくなることから、雨が降った場合には追い抜きが多くなるとも言われている。しかし、晴れのまま進行した今年の中国GPで記録された追い抜きの回数は、雨が降った2年前の中国GPよりも多かった。
また、第2戦マレーシアGPで記録された追い抜きは56回。2010年のマレーシアGPでは24回の追い抜きが記録されていたが、2008年にはわずか5回だったという。
さらに、可変リアウイングやKERSが大きな効果を発揮しなかったと言われる開幕戦オーストラリアGPでも、追い抜き回数は、近年に比べて大幅に増加していた。2011年のオーストラリアGPで記録された追い抜きは29回。これに対し、2009年よりも4回多く、2008年に比べると17回、2007年よりは21回も多い数字である。
こういった数字に対してヘイキ・コバライネン(チーム・ロータス)は、次のようにコメントした。
「新ルールについていろいろなことが言われてきた」
「僕としては、新ルールが大成功だという意見に賛成だよ。レースは予測不能になったし、追い抜きも増えたから、(新ルールは)うまく機能してると言えるね」