今年フォース・インディアからF1にデビューしたポール・ディ・レスタの評価が高まり続けており、これによってミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)がシートを失う可能性もあるという。
ディ・レスタは今年、エイドリアン・スーティルのチームメートとしてF1にデビュー。スーティルは、フォース・インディアの前身であるスパイカーから、2007年F1デビューを果たしており、F1でも一定の評価を得ていることから、F1ルーキーであるディ・レスタにとっては、良き先輩であると同時に、倒すべき強力なライバルとも言える。
しかし、2011年シーズン開幕からの3戦中2戦で、ディ・レスタはスーティルを上回る結果を予選で残した。これについて、メルセデスのモータースポーツ責任者ノルベルト・ハウグは、ディ・レスタが「類(たぐ)いまれ」なドライバーだとコメントしている。
ディ・レスタは、昨年までメルセデスからDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に参戦し、2010年にはタイトルを獲得。そして現在所属しているフォース・インディアは、メルセデスからエンジンの供給を受けており、メルセデスとディ・レスタの関係はいまだに強いと言われている。
「彼がいいドライバーだということは分かっていたが、彼のスタートは類(たぐ)いまれなものだ」とハウグは『The Sun(サン)』へ語った。
また、フォース・インディアのライバルチームであるザウバーのチーム代表ペーター・ザウバーも、『Blick(ブリック)』へ、ディ・レスタは「驚くべきルーキー」だと話している。
そして、メルセデスが保有するF1チーム、メルセデスGPから昨年に現役復活を果たした元7冠王者ミハエル・シューマッハが期待されたようなパフォーマンスを見せられていないことから、ある憶測が広がりつつある。
『UK Express(UKエクスプレス)』の記者ボブ・マッケンジーは、ディ・レスタが「シューマッハのシートに収まる可能性がある」と書き、さらにこう続けた。
「F1に復帰したシューマッハの悪夢がこれ以上続くのなら、彼自身かメルセデスGPが、今年末に契約の破棄を決断する可能性がある」
「当然、ディ・レスタは後任候補として挙げられるだろう」