F1マレーシアGPのフリー走行で、2年前にハンガリーでフェリペ・マッサ(フェラーリ)を襲った事故を想定したバイザーを複数のドライバーがテストしていた。
近日中に、ザイロンと呼ばれる素材で作られたプロテクターをバイザー上部にとりつけることが義務づけられる。
ザイロンはケブラーと同様に防弾チョッキの素材であり、NASA(米航空宇宙局)の火星探査機にも用いられ、F1でもすでにホイール脱落を防止するホイールテザーなどに使用されている。
ビタリー・ペトロフ(ロータス・ルノーGP)、ヤルノ・トゥルーリ(チーム・ロータス)、セバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)、パストール・マルドナード(ウィリアムズ)がこのプロテクターをテストした。今後、アライ、シューベルト、ベルのヘルメットメーカーが全ヘルメットに標準装備としてこれを取り付けることになる。
「バイザーの重量が約70グラム重くなるが、衝撃耐久力は2倍になる」統括団体FIA(国際自動車連盟)の技術アドバイザーを務めるアンディ・メローはそう話している。