小林可夢偉(ザウバー)が、2戦連続となるポイント獲得を果たした中国GPについて、連続ポイント獲得に満足していると語った。
中国GPの舞台となる上海インターナショナル・サーキットは、F1以外ではあまり使用されないサーキットのため、15日(金)に走行を開始した段階では、路面が滑りやすい状態だったという。しかし、可夢偉はいい感触を得ていたようで、自身の公式ウェブサイトに掲載したレースレポートで、次のように振り返った。
「ただ、午後の最後のオプション(ソフト側タイヤ)のロングランのペースは悪くはないという印象だったので、いいバランスを見つけつつ、路面が良くなることを待つという状況でした」
そして予選では、気温が下がったこともあり、苦戦したという可夢偉。これに加え、他のドライバーがコース上でクルマを止めたため、セッションが中断になるというハプニングもあった。そのため、トップ10で戦われる最終セッションに進出することはなかったが、可夢偉はこう予選についてコメントしている。
「まあ納得できる内容ではなかったですけど、たまにはこういう予選もあります」
結局、13番手から決勝をスタートした可夢偉だったが、レース序盤に他車と接触し、ノーズを壊していた。エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)と順位を争っている際、ヘイキ・コバライネン(チーム・ロータス)と接触したことがノーズ損傷の原因だったと可夢偉は説明する。
「ノーズが壊れたのはコバライネンが当たったからです。僕がスーティルに迫ろうとしていた時にコバライネンもいたんですけど、たぶん僕のことが見えてなかったんでしょうね」
この接触でドライビングに影響はなかったと可夢偉は語るものの、まったく影響がないわけではなかったようだ。
「まあドライビングにはそこまで影響はなかったですけど、その穴から風と埃(ほこり)がコクピットのなかにいっぱい入るようになって、ヘルメットを被(かぶ)っていてもいっぱい目に入ってきたり、レースが終わったらめっちゃレーシングスーツが汚れてました」
その後、レース終盤にはポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)を抜き、10位になって2戦連続となるポイント獲得を果たした可夢偉。ポイントを獲得したことに満足できているようで、可夢偉は次のようにレースレポートを締めくくった。
「全体的に前回ほど余裕がなかったし、予想以上にリタイアも少なかったけれども、前でゴールしているのは、僕たちよりも速いクルマだけ。たった1点だけれどしっかりとポイントを獲得できたし、僕たちとしては十分頑張ったレースでした」
「トップチームじゃないのにコンスタントにポイントを獲(と)るというのは簡単なようで難しいですからね。だからちゃんと連続してポイントを獲得できていることに自分としては満足しています。次のトルコも頑張りますので、みなさん応援よろしくお願いいたします」