ほかのタイヤメーカーはF1を盛り上げようとする気持ちがなかった。2011年のF1タイヤサプライヤーにピレリを選んだのは、正しい選択だ。
そう語るのは、F1の商業面を取り仕切っているバーニー・エクレストンだが、意図的に早く性能が低下するタイヤの製造を了承したのもエクレストン自身だった。そのエクレストンがピレリに感謝しきりなのも無理はない。
「首を縦に振ったのはピレリだけだ。ありがたいと思わなければいけないね。勇気ある行いだった。おかげでF1は面白くなったよ」
「ミシュランもブリヂストンもそのようなタイヤの製造を拒んだ。彼らはイメージ低下を恐れたんだ」とエクレストンは『Blick(ブリック)』紙へ述べた。
今までと大きく違う様相を呈している2011年のF1。その「90%」はピレリによるものだとエクレストンは語る。
「可変リアウイングの効果は、いまいち読みきれない。KERS(運動エネルギー回生システム)にしたって追い越しを助けるために作られたわけじゃない。KERSはむしろ、F1から外に向けた(環境問題への取り組みという)メッセージみたいなものだよ」