ルイス・ハミルトン、人種差別ジョークで出場停止の可能性もあった

2011年06月10日(金)

F1を統括する団体であるFIA(国際自動車連盟)の会長を務めるジャン・トッドは、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)が2週間前、モナコで人種差別的なジョークを言ったため、ハミルトンを6戦出走停止にすることを考慮したと認めた。

モナコGPの際、複数のペナルティーを科されて激怒したハミルトンは、「たぶん、僕が黒人だからだ」と冗談を言っていた。しかし、この発言が大々的に報じられると、ハミルトンはイメージダウンを懸念したのか、サーキットへ戻ってFIAに謝罪。さらに書面でも謝罪を行った。

『Guardian(ガーディアン)』など各メディアは、トッドが「ルイスは私に手紙をくれたから、私もルイスに返事を書いたよ」と明かしたことを伝えている。

「私は公にしなかった。彼とFIAとの問題だ。私はこの問題を裁判所に問うことだってできた。だが、公にはしなかった」

「おそらく、彼を裁判所に送ることがいい決断だったのだろう。6戦出走停止にしてね。しかし、彼は私に手紙を書いてきたし、私も返信した。これで終わったんだ」とトッドは、ハミルトンとの間で書簡のやりとりがあったことを認めた。

トッドは限られたメディアに書簡を見せ、手紙でハミルトンを強く非難していたことが明らかになっているが、この件は終わったとトッドは繰り返している。

また、『Telegraph(テレグラフ)』は、次のようなトッドのコメントを掲載した。

「私はみんなの調和を保とうと努めている。論争を避けようとしているんだ。この書簡のことを漏らすことだってできたが、これはルイスとわれわれFIAとの問題だ」

「(モナコでは)私のオフィスはスチュワードの隣だった。彼らに会いに行ったときはいつも、私は口を出さないようにしていた。私にとって、ルイスが言ったことは受け入れられないが、過剰反応はしたくなかった」

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