ヨーロッパGPで4位に終わり、このレースで優勝したポイントリーダーのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)に対して89点のポイント差をつけられたマクラーレンのルイス・ハミルトンはフェラーリのフェルナンド・アロンソと同様に、今季のチャンピオン争いにおいてベッテルに追いつくという望みは消えたとヨーロッパGPの決勝後に話していた。
「もう終わったよ。チャンピオンシップという点ではもうすでに決着がついたね」
ところが、その翌日の27日(月)、ハミルトンはこれらの報道を否定し、「応援してくれるすべての人たちへ。今日新聞に書かれていたことは無視してほしい。チームも僕も絶対にあきらめないよ」と自身のツイッターに、書き込んでいる。
しかし、イギリスのジャーナリストたちはこのことに少々しらけ気味のようだ。
『Sunday Express(サンデー・エクスプレス)』のボブ・マッケンジーが、「ハミルトンは月曜日の朝起きたときに、耳の中にマクラーレンの虫がいたんじゃないか?」と辛らつなジョークを掲載すれば、『Telegraph(テレグラフ)』のトム・キャリーも「ハミルトンはたった一晩寝たらまたやる気を取り戻したようだ」と揶揄(やゆ)するような記事を書いている。
実際のところ、現実的にはほとんどの人がハミルトンの最初の発言のほうが本音だと考えているようだ。
『L’Equipe(レキップ)』は「いまやもうセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がチャンピオンシップを争うたったひとりの人物だ」と書いている。
ちなみに、ハミルトンのチームメートであるジェンソン・バトンは次のような発言をしている。
「(イギリスGPの開催地)シルバーストンは、われわれにとって有利なサーキットにはならないだろうね。だから、アンディ・マレー(イギリス人テニス・プレーヤー)が今週末にウィンブルドン選手権で活躍してくれることを期待しようよ。そうすれば(人々の関心がそちらに向かって)僕たちにはそれほどのプレッシャーが、かからなくなるだろうからね」