フェラーリ、イギリスGPでは苦戦か 苦手のハードタイヤ投入が決定

2011年06月30日(木)

F1のタイヤサプライヤーであるピレリは、7月10日に決勝が行われる次戦イギリスGPへハードタイヤを持ち込むことに決定。これにより、フェラーリの苦戦が予想される。

今シーズンのフェラーリは、硬めのタイヤをうまく使いこなせていない。最も硬いハードタイヤの投入が続いたシーズン序盤、フェラーリはレッドブルやマクラーレンといったトップ2チームから大きく後れを取っており、ドライバーやチーム関係者も硬めのタイヤに苦戦していると認めていた。

イギリスGPでのハードタイヤ投入が決定したことで、フェラーリが苦戦する可能性が高まった。ヨーロッパGPではフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が2位に入る活躍を見せたが、ヨーロッパGPのレース後、フェリペ・マッサ(フェラーリ)が次のように語っていた。

「(イギリスGPで)ピレリがどんなタイヤを持ち込むのかも重要になる。もしミディアムとハードのドライタイヤを持ち込むのなら、僕たちには難しいレースになるね」

さらに、マッサの母国ブラジルのテレビ局『Globo Esporte(グローボ・エスポルチ)』は、マッサのこんなコメントを伝えていた。「もし(ハードタイヤで)走るとすれば、やっかいなことになりそうだ。僕らだけじゃなく、他チームもね。例外は恐らくレッドブルとマクラーレンだよ」

その一方、アロンソはこのタイヤ選択について、次のようなコメントを残している。

「タイヤについては全員同じことだよ。選ばれた組み合わせがどのチームに向いているかなんて、話しても意味はない」

しかし、『Reuters(ロイター)』が次のようなアロンソの発言を伝えた。

「シルバーストン(イギリスGP開催地)では、大きな空力ダウンフォースが必要になる。まさに僕たちが後れを取っている分野だよ」

「新パーツもいくつか投入するけど、実際に効果が出たと言えるようになるまでは、段階を踏んでいかないといけないだろうね」

だが、タイヤの決定はあくまで公平だとピレリは語っている。

ピレリのモータースポーツ部門責任者ポール・ヘンベリーはイギリスGPのコンパウンド発表前、次のように話していた。「もし非常に涼しくなれば、とても固いハードコンパウンドは嫌がられるだろうね。その点は検討するよ」

フェラーリとは対照的に、レッドブルはシルバーストンのような高速コーナーが多いサーキットを得意にしており、ハードタイヤも難なく使いこなすことが予想される。

だが、イギリスGPからは、これまでレッドブルにとって最大の武器だったと言われる排気ガスを空力的に利用するシステムが大きく規制されることから、これによる勢力図の変化があるのかという点にも注目が集まっている。

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