ヒスパニア、2012年はスペイン人ドライバー2人を起用か

2011年07月06日(水)

このほどスペインのテサン・キャピタルに買収されたヒスパニア・レーシング(HRT)は、新たに本部を設置することと、2人のスペイン人ドライバー起用を検討しているようだ。

HRTは登録上、スペインのマドリッドを本拠地としていることになっているが、事実上はF1参戦開始後2シーズンにわたってチーム代表を務めるコリン・コレスがドイツのグレーディングに所有する施設を拠点としている。そして、チームにスペイン人ドライバーの名前はない。

しかし、4日(月)に発表された今回の買収によって「チームのパフォーマンスを改善かつ最適化する機会を追求する」とともに「段階的にチームをよりスペイン的にし、スペインに定着させる」という声明が出されている。

スペインの日刊スポーツ紙である『AS』によれば、テサンはすでに2012年に向けて、上記の方針にそったいくつかのアイデアを実行に移し始めているという。

現在取りざたされているドライバー候補者の1人は、元GP2ドライバーであり、今年はWTCC(世界ツーリングカー選手権)に参戦している23歳のスペイン人ドライバー、ハビエル・ビラだ。

さらに、「より長期的な」計画として名前があがっているのが、現在16歳のカルロス・サインツJr.だ。サインツJr.は有名な元WRC(世界ラリー選手権)チャンピオンであるカルロス・サインツの息子である。現在はレッドブルの育成ドライバーとして今年からフォーミュラ・ルノーに参戦しているが、開幕から2連勝するという華々しいデビューを飾り、将来有望な若手として注目されている。

『AS』によればテサンはHRTのスペイン拠点について明確な構想を持っており、それはバスク地方にあるイプシロン・エスカディの最新式施設のようなものだという。イプシロン・エスカディとは、かつてマクラーレンやフェラーリといった名だたるF1チームで働いた経験を持つホアン・ビルデプラットによって設立されたレースカー製造会社だが、現在は財政的に苦境に立っているとも言われる。

その記事はまた「(テサンの)もうひとつの優先事項としては、技術面においても物流面においても、可能な限り最高なスペイン人の人材を集めることだろう」としている。

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