小林可夢偉「ここからしっかり立て直したい」

2011年07月13日(水)

小林可夢偉(ザウバー)が、度重なる不運の末、今季初のリタイアに終わったイギリスGPを振り返り、「完全に悪い方向にしか回らなかった」と語ったものの、「クルマの手応えはあるので、ここからしっかり立て直したい」と前向きなコメントも残した。

可夢偉は、イギリスGP初日となる8日(金)午前中にクラッシュし、幸先の悪いスタートをきっていた。しかし、ザウバーのスタッフによる懸命な作業により、午後のフリー走行には出走。9日(土)に行われた最後のフリー走行ではドライでの走行もできたことから、予選に向けた手ごたえはあったという。

その予選では、自身のF1キャリアで最高となる8番手に。しかし、公式ウェブサイトに掲載したレースレポートの中で可夢偉は、「でも結果はレースが一番大事だし、レース中は雨が降る可能性もあるし、とにかく変な期待をせずに最後まで気を抜かずに生き残ろうと思ってました」と振り返り、気を引き締めていたと明かした。

そして迎えた決勝。結果から言ってしまえばリタイア。ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)に追突され、ピットストップではスタッフのの指示でピットアウトしたすぐ横をパストール・マルドナード(ウィリアムズ)が通過し、危険なピットアウトとしてペナルティーを受けなるなど、不運に次ぐ不運という状態だった。

最終的には、オイル漏れのためクルマを止めたが、「決勝レースはちょっとアンラッキーどころか、ほんとにいっぱい色んなことが重なって、最後はリタイア……。ペースがよかっただけにすごく残念だなと思います」と語り、次のようにレース中に起きたアクシデントの状況を説明した。

「ミハエルが追突してきた時は、僕がブレーキを踏んだ時にはかなり後ろにいて、とても来れるような距離でもなかったし、僕としてはどうしようもない状況でした。その後、ドライタイヤに履き替えたピットストップでは、フロントウイングの角度を調整する工具が落ちてしまったみたいで、その分出るタイミングが遅れて、そうしたらウイリアムズが入って来てという感じで。フロントウイングの一部が壊れて、けっこうなダウンフォースが抜けてしまってペースが上がらなかった」

「ペナルティーを受けたあと、気を取り直してなんとか挽回しようと思ったら、今度はエンジンのオイル漏れの症状が出たのでコース脇にクルマを止めました。止める数周前から僕もステアリング上のスイッチを使ってオイル系をいじって走っていたんですけど、今回使っていたエンジンは新品だったので、それが壊れたらまずいので止めました」

だが、予選でトップ10に入ったのも事実。可夢偉は今後の戦いに向け前向きなコメントも残している。

「とにかく今回は完全に悪い方向にしか回らなかったですね。クルマの手応えはあるので、ここからしっかり立て直したいと思います」

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