フェラーリを退社した有名エンジニア、クリス・ダイヤーが再びF1パドックに姿を見せた。
2006年までは引退前のミハエル・シューマッハ(現メルセデスGP)のエンジニアとして活躍し、2007年にはキミ・ライコネンのエンジニアとしてライコネンのチャンピオン奪取を陰に日向(ひなた)に支えたダイヤー。しかし、2010年シーズン最終戦となったアブダビGPでフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が3度目のチャンピオンを逃す原因となった致命的な戦略ミスを犯した責任を取り、ファクトリー勤務にまわされ、その後フェラーリを退社したようだ。
だが、先週末に行われたイタリアGPの際、『Autosprint(オートスプリント)』誌や『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』といったメディアが、パドックにダイヤーがいたと報じている。
フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』は、ダイヤーが来シーズンはメルセデスGPのユニホームをまとってF1に復帰する可能性を示唆した。
さらに、かつてロス・ブラウン(現メルセデスGPチーム代表)が技術責任者を務めた時代のフェラーリでダイヤーと共に戦い、ダイヤー同様にフェラーリを退社したデザイナーのアルド・コスタも、メルセデスGPからの現場復帰が取りざたされている。
現在はメルセデスGPを率いて、ドライバーにミハエル・シューマッハを据えているブラウンだが、かつての盟友たちの加入を含め、チームの構成に関してはコメントを控えている。
ダイヤーは『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』に対し、「フェラーリについては話したくない。僕はもうフェラーリに勤めていないからね」と含みを持たせる発言をしている。