F1で6位、というのはあまり魅力的に聞こえない数字だが、この順位によって得ることのできる900万ドル(約6億9,000万円)を3チームが争っている。
今季のレースも残り5戦となり、チーム部門のランキングではレッドブル、マクラーレン、フェラーリ、メルセデスGP、そしてロータス・ルノーGPが上位の5位になることはほぼ確実になっている。
しかし、激しさを増しているのが6位争い。フォース・インディア、ザウバー、トロ・ロッソの3チームが、20ポイント以下の差で選手権6位をかけて争っている。そして、この3チームが目指すものは、1つでも順位を上げるという名誉だけではないようだ。
F1では、チームランキングの順位に応じて商業収入を分配する制度があるが、F1の商業面などを規定するコンコルド協定によると、6位になることで得られる分配金が900万ドルだと『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は伝えた。
現在、選手権6位につけているのはフォース・インディア。しかし、7位のザウバーはフォース・インディア追撃のため、今週末の日本GPに大幅な改良をして挑む。
「6位になれるか否かが天国と地獄の境目だ」とザウバーのチーム代表ペーター・ザウバーは語る。
選手権8位のトロ・ロッソは、可能な限り早い段階で新しいノーズとサイドポッドを投入するため、義務化されている衝突テストを繰り返しているようだ。
「僕たちは前進している。ザウバーに挑んで、彼らよりも上位で選手権を終えられるよう努力する」とトロ・ロッソのドライバーのハイメ・アルグエルスアリは『Marca(マルカ)』紙に語っている。