フェラーリとレッドブルはF1チームが組織する団体FOTA(フォーミュラ1チームズ・アソシエーション)から脱退していたことが明らかになった。
現在のF1をけん引するこの2チームは別個にそのニュースが事実であることを認めた。FOTAのスポークスウーマンは「私たちはミーティングの場を設け、各チームと共に今回の件が私たちにどのような影響を与えるかを見守りたいと思う」と述べている。
今回のフェラーリとレッドブルの脱退は、FOTAで以前から話し合いが行われていたが、各チーム間の足並みがそろわなかった、F1でのコスト削減協定(リソース・リストリクション・アグリーメント/通称RRA)が原因になったようだ。
2010年、今年とF1を制したチャンピオンチームのレッドブルは脱退を表明すると同時に「(レッドブルは)これからもF1においてのコスト削減を実現する解決策の模索を続けていく」と声明の中で主張している。
一方のフェラーリは、今回の決断はFOTAが発足された目的でもある“根本的な問題”の解決方法をめぐる話し合いが“行き詰ってしまった”ことが原因であると説明し、こう加えた。
「現在の会長(マクラーレン代表)のマーティン・ウィトマーシュは、みんなの利益のために様々な関係者との間で合意を取り付けようと試み、素晴らし仕事をしている。しかし、残念ながらFOTAに期待できることはもうない」
FOTAはF1の興行面を取り仕切る最高権威者のバーニー・エクレストンや、F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)に対し、F1参戦チームが団結して様々な条件などの交渉を行うために発足した団体だ。しかし、今年早々にスペインに本拠地を構えるHRTがFOTAからの離脱を表明。今回、フェラーリとレッドブルもたもとを分かつことになったため、同団体に所属しているチームは12チーム中9チームに減少する。