エイドリアン・ニューイ(レッドブル/最高技術責任者)が、フェラーリへの移籍を思いとどまらせた唯一の理由が家族であったと認めた。
かつてマクラーレンとウィリアムズでもチャンピオン・マシンを造り上げ、現在のF1において最高の技術者であり、今日のレッドブルの快進撃の立役者でもあるニューイ。そんなニューイはF1の中で最も伝統があり、誰もが憧れるフェラーリへの移籍を考えたことがあったようだ。
「特にこれといった理由はないんだ(そんなことはないと思うが)。それが起きるべき時に起こらなかった…タイミングの問題だ」とニューイはスペインの『Canal 9』に語った。
「それに私の家族や子供たちはイギリスにいる。(フェラーリに移籍したら、)家族もイタリアへ引っ越すことになるし、家族の取り巻く環境も激変してしまうだろうしね。正直言って残念だよ。フェラーリは素晴らしチームだ。多くのドライバーがいつの日かフェラーリのF1マシンを操るのを夢見るように、われわれエンジニアもフェラーリには憧れを抱くんだ」とフェラーリへの移籍が実現しなかった理由と、その思いを述べた。
一方で、ニューイは2012年のレッドブルのマシンRB8が現在のマシンとは全く別物になるという最近の報道を否定し、「みんな私がそのようなことを言ったように思っているみたいだが、そんなことは言ってない」と強調した。「現在のクルマは2009年に設計したRB5を基礎としたシリーズなんだが、それをさらに発展させたものだ。去年のクルマはRB5に基づいていたし、今年のクルマもそうだ。RB5はこれらのクルマの父親みたいなものだ」と説明した。