ヒスパニア・レーシング(HRT)が、2010年型車の改良版で今年のF1を戦うことが分かった。
2010年のHRTは、イタリアのレーシングカーメーカーであるダラーラからシャシーの供給を受けた。しかし、HRTはダラーラとの契約を解除。2010年に向けて、トヨタのF1活動を担当していたTMG(トヨタ・モータースポーツ有限会社)と技術提携の交渉を進めた。
HRTは今季、ウィリアムズからギアボックスの供給を受けることが決まっているものの、TMGとの交渉は決裂。チーム関係者はドイツとイギリスで新車を製造中だと語っていたが、資金面の問題もあり、HRTが新車を開発するのは不可能だとも言われていた。
HRTはすでに、2月1日(火)からバレンシアで始まる合同テストには、2010年型車を持ち込むと明かしていた。だが、『PTI通信』によると、HRTの2011年型車は2010年のクルマを改良したものになるようだ。
2011年のHRTドライバーに決定しているナレイン・カーティケヤンも、『sport360.com』へ次のようにコメントした。
「彼ら(HRT)は、2010年型シャシーの改良版で参戦する。コスワースのエンジンと、ウィリアムズチームから供給されたギアボックスが搭載される」
HRTの2010年型車は、昨年のF1で最も競争力の低いクルマだった。また、今年は予選Q1の最速タイムから107%以内のタイムを記録できなかったドライバーは決勝に出場できないことから、HRTが予選落ちになると予想する意見もある。