マクラーレンのテスト兼リザーブドライバーを務めているペドロ・デ・ラ・ロサは、ピレリが2011年のタイヤでF1のショー的要素を高めていること「称賛すべき」と語った。
今季からF1のサプライヤーとなったピレリは、開幕2戦で批判されている。タイヤの摩耗が激しく、昨年よりもレース中のタイヤ交換の回数が増えているほか、摩耗したタイヤから発生するゴムのかたまり「タイヤかす」がドライバーのヘルメットや手に当たる問題も浮上しているためだ。
しかし、現在はマクラーレンのリザーブドライバーを務め、昨年にはピレリのテストドライバーを務めていたデ・ラ・ロサは『EFE通信』に、「タイヤの摩耗についてピレリが取ったリスクを称賛するべきだよ。おかげでいいショーになっているんだからね」とコメントした。
だが、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は最近、タイヤかすがコクピット内に飛び込んでくるだけではなく、レーシングライン上にも落ちているため、そのせいで滑りやすくなることに文句を言っていた。
マレーシアGPのレース終盤にはビタリー・ペトロフ(ロータス・ルノーGP)がコースオフしてクラッシュでレースを終えていたが、これも原因はタイヤかすだとみられている。
また、コースと観客席が近いサーキットでは、このタイヤかすが飛び、観客にとって危険ではないかとの意見も出てきた。アロンソも『La Stampa(ラ・スタンパ)』に対して、「セパン(マレーシアGP開催サーキット)は広いエスケープゾーンがある大きなサーキットだけど、モナコやモントリオール、シンガポールのような狭いサーキットでは心配だね」とコメントした。
しかしピレリはその危険性を否定。関係者が「市街地コースでも、タイヤかすは観客席までは飛ばない」と述べている。
その一方でピレリ側は「チームからのすべてのコメントに耳を傾ける」ことも約束している。