2011年のF1で勝つには、必ずしもポールポジションを獲得する必要はない。レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーが語った。
今季これまでの3戦すべてでセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がポールポジションを獲得。決勝でも、開幕戦オートストラリアGPと第2戦マレーシアGPでベッテルが優勝した。しかし前戦中国GPでは、決勝に向けて新品タイヤを温存していたルイス・ハミルトン(マクラーレン)が優勝を奪っている。
また、マーク・ウェバー(レッドブル)はその中国GPで、戦略ミスから予選第1セッションのQ1で脱落。だが、この結果として新品タイヤを温存できたこともあり、18番手スタートからの表彰台獲得を果たしている。
ウェバーはレース後、「この方法が最高な戦略かもね!」とジョーク交じりに語っていた。
今年からF1のタイヤサプライヤーになったピレリのタイヤは、昨年までのブリヂストンタイヤよりも耐久性が落ちているため、レース中のタイヤ交換は回数が増えている。そのため、予選でタイヤを酷使せず控えめに走り、決勝に向けてタイヤを温存するほうが賢明なのではないかとの意見も実際にある。
「新品タイヤと使い古したタイヤでは、性能差が大きくなっていることや、(新品タイヤでは)追い抜きもしやすくなるため、予選順位が決定的な要素にならないことが、マークのレースで証明された」とホーナーは『Tuttosport(トゥットスポルト)』へ語り、こう続けた。
「(中国GPでは)あと数周あれば、マークが勝つことも可能だった。その逆に、あと数周少なければ、ポールからスタートしたセバスチャンが勝っていた」
「適切な戦い方がどんなものなのか、レースごとに検討する必要がある」