セバスチャン・ベッテル、KERS改善をチームに求める

2011年06月26日(日)

KERS(運動エネルギー回生システム)のトラブルが続くレッドブルだが、早く解決するよう所属ドライバーのセバスチャン・ベッテルがチームにプレッシャーを与えている。

開幕から独走状態が続くレッドブル。それでも今季何度となくKERSに足を引っ張られているのが実情だ。チームオリジナルのKERSは、マシン特有の空力パッケージを最大限に生かそうと小型化されているため、パワーも小さめだと言われる。

KERSとは、F1版ハイブリッドとも言うべきシステム。ブレーキング時のエネルギーをバッテリーに蓄積し、加速時に再利用するものだ。

前戦カナダGPではマクラーレンがレッドブルのペースに接近、ベッテルは最終ラップでジェンソン・バトン(マクラーレン)に勝利を持って行かれた。排気ガスを空力的に利用するブロウン・エキゾーストが大幅に規制されることを受け、ベッテルはチームに、早くKERSをモノにするようハッパをかけているのだ。

「これまでと同様、ライバルが追いついてきたよ」とは、24日(金)のベッテル。この日のフリー走行で最速はフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)だった。

「過去数レースはみんな接近戦だった。パワー的にもう一押し(KERS)必要な時がきたね」と、ベッテルは『Bild Zeitung(ビルト・ツァイトゥン)』に語っている。

また、『laola1.at』には、こう話している。「それ(KERS)が今回、まともに動く保証は何もない」

カナダGP決勝最終ラップでベッテルがミスをしたおかげで優勝したバトンは、プレッシャーで折れかかっているベッテルを見てとれるという。

「先日のレースは彼に精神的なダメージを与えたに違いない。願わくばそれが彼の心をむしばんで、今回の戦いで僕らが優位に立てるようにしたい。彼らにプレッシャーをかければカナダのような結果もあり得るんだ。ニヤけちゃうよ」

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