フェラーリのフェルナンド・アロンソが、マリーナベイ・ストリート・サーキットで行われるシンガポールGPに向けた意気込みを語った。
フェルナンド・アロンソ
「シンガポールGPは僕にとって特別なイベントだ。サーキットの特徴ととても活気のある雰囲気が、このレースを最もお気に入りのひとつにしているんだ。確かにモナコと共通点はあるけど、ナイトレースという点と、モナコよりコースの距離が長いってことが、このグランプリをモナコとはまた違った特別な存在にしている。ここでの過去3回のレースではいずれも僕は表彰台に登っている。だから4回目の開催となる今年の目標は、ここで4回目の表彰台を獲得することだね」
「2008年と去年に続いてここでの3勝目を挙げることができたら最高だろうけど、それがすごく難しいのは承知しているよ。モナコで僕たちは勝利まであと一歩のところまで行くことができた」
「もし最後の赤旗がなかったらセバスチャン(ベッテル/レッドブル)に追い抜きを仕掛けるいいチャンスがあったかもしれなかったんだ。でも物事が同じように運ぶ保証なんてどこにもない。はっきりとしていることは、僕たちが全力を尽くすってことだ。タイヤ、マシンのセットアップ、エンジン、チームワーク・・・これらのすべての面で100%ベストの力を引き出すことができたら、僕たちにもチャンスはあると思う」
「去年は信じられないような週末だったけど、最後の最後で最高の結末が待っていたね。去年のレースで僕とセバスチャンは、約2時間という長い間ずっと競り合っていた。まるで僕のクルマのミラーにセバスチャンのクルマが張り付いているみたいだったよ」
「そんなレースで勝利を収めることができるのはとてもスリリングで、とても強い感情がわいてくるんだ。セバスチャンといえば、この前のモンツァ(イタリアGP開催サーキット)でのレースの後、セーフティカーがピットに戻った周に彼が仕掛けてきた追い越しに関して僕らは話し合いをして、その中で僕が彼にひどいことを言ったと書いてある記事があるって聞かされた」
「まったく、一部の人たちが作ったでっち上げがこんなに広がるなんて驚きだ! 僕は彼に質問すらしなかった。それどころか、その追い抜きに関してのおしゃべりで盛り上がっていたんだ。それはその数分後に行われたFIA(国際自動車連盟/F1の統括団体)主催の記者会見の中でも明らかだったでしょ?」
「モンツァでは求めていた勝利を手にすることができなかったけど、表彰台の一角を占めることができた。フェラーリの赤いレーシングスーツに身を包んであそこに立って、ティフォシ(フェラーリの熱狂的ファン)達が僕の名前を叫んでいる光景は、本当に言葉にできないよ!」
「そしてモンツァでの結果によって、僕はドライバーズポイントの通算獲得点数が1000ポイントを上回るという、特別な記録を達成することができた。実際のところ今は1001だっけ? ミハエル(シューマッハ/メルセデスGP)だけが僕より多くのポイントを獲得しているね」
「もちろん、現行のポイント制度のおかげでこれまでよりもかなり早いペースでポイントを積み重ねることができた。でも、僕に続いている4人の名前を見るととても誇らし気持ちになるよ」
「今日(9月21日)のお昼にシンガポールに到着した。シャワーを浴びてからホテルでくつろいでいたよ。できるだけヨーロッパの時間帯のままでいたいから、睡眠はとらなかったけどね。その後、僕が泊まっているホテルから100メートルも離れていないサーキットへ行った」
「僕はヨーロッパから遠く離れた場所で開催されるレースでは水曜の午後にサーキットへ行くのが好きなんだ。物流的な面でチームがどのように組織されているかを見ることができるからね。今日はその後、フェラーリのメインスポンサーのひとつ、サンタンデール銀行の頭取エミリオ・ボティンと一緒に自転車でサーキット走る機会に恵まれた」
「ドン・エミリオがどれほどの情熱や熱意、興味を持って僕たちをサポートしてくれているかをかいま見ることができてうれしかったよ。彼はやるべきことが山のようにあるはずなのに、僕らのチームのことは何でも知っていたんだ。彼こそが本当のティフォシだね!」
「明日から公式なスケジュールが始まる。いつも通り、木曜(22日)はチームとのミーティングとスポンサー活動に充てられると同時に、エンジニアたちとの初めてのミーティングもある。金曜(23日)からいよいよ走行だよ。2010年みたいな週末になって、フェラーリとファン達に勝利をプレゼントできることを願っているよ。それこそが僕たちの目標だし、それはこれからの残りのレースすべてでも同じさ」