HRTが、2012年のドライバーとしてペドロ・デ・ラ・ロサを起用すると発表した。
デ・ラ・ロサは、来季F1の開幕時には41歳になっているベテランドライバー。近年はマクラーレンでリザーブドライバーを務め、レースドライバーが出場できなくなった際、同チームから数戦に出場した。また、2010年には小林可夢偉のチームメートとして終盤戦までザウバーに在籍。今年も、セルジオ・ペレスが負傷した際に、代役としてザウバーからレースに出場している。
一方のHRTは、もともとスペイン国籍のチームだったが、スペインの投資企業テサン・キャピタルが新オーナーとなったことにより、これまでチーム代表コリン・コレスの拠点があったドイツから、スペインへチームの拠点を移すことを計画し、スペイン色を強めようとしていた。スペイン人ドライバーであるデ・ラ・ロサの起用も、そういった流れの1つだ。
また、今回のデ・ラ・ロサ移籍の実現には、マクラーレンからの大きな協力があったとHRTは明かした。デ・ラ・ロサは次のようにレース復帰へ向けた心境を語っている。
「これは、僕のキャリアにとって非常に重要なステップであり、熟考して出した結論だ。僕はとても成熟しているし、この挑戦に向けて準備もできている。モチベーションはとても高いよ」
「このプロジェクトへの参加を決める際、決定的な要素が3つあった。競争の場へ復帰したいという僕の願望、HRTがスペインチームであること、そして、ルイス・ペレス・サラ(アドバイザー)といったこのプロジェクトを率いている人たちを知っていること」
「長年にわたって、トップレベルの国際的レーシングチームで学んできたことを実践に移す時が来た。僕たち双方が成長できるようにね。スペインにF1チームがあって、僕がそのチームのドライバーになるチャンスを得ることができて誇りに思う」
HRTの発表によると、デ・ラ・ロサとの契約は2年間。2013年までの契約になっている。