革新的なロータス・ルノーGPの新車のように、いまだ発表されていないマクラーレンの2011年型マシンも、これまでにない排気口を採用している。
このように報じるのはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』。今週、ロータス・ルノーGPの新車R31が、サイドポッド前部の底にエンジンの排気口を取り付けていることが明らかとなっていた。
マクラーレンの新車MP4-26は4日(金)にベルリンで発表されるが、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、「MP4-26は同じトリックを使っているようだ」と伝えた。
イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』によると、排気口から出た高温のガスを多段式のデザインが禁止されたディフューザーへ流すことで、より多くのダウンフォースを生み出すことができるという。
バレンシアで行われている合同テストでロータス・ルノーGPは、これまでとはやや異なった排気音を響かせている。その原因は、R31の排気口のレイアウトにあるとチーム側も認めていた。
メルセデスGPのチーム代表を務めるロス・ブラウンは、「ロータス・ルノーGPのアイデアは、方向性が正しい。われわれも同じアイデアを採用するよう取り組んでいる」と認めた。
だが、ほとんどのチームの最終的スペックは、バーレーンの開幕戦まで明かされることはないだろう。
レッドブルのデザイナー、エイドリアン・ニューイはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に、「常にある程度の緊張感がある。現在のルールは、かなり細かく規定されている」と語り、次のように加えた。
「天才的な手法を持つことはかなり難しいが、競争することで何かを生み出すべきなんだ。われわれはそれに応えてみせるよ」
昨年、マクラーレンがFダクトを搭載したが、ライバルチームはこの技術のコピーに苦心した。シーズンの開幕前に、シャシーの基本構造の認証を受ける必要があったためだ。
しかしニューイは、このように語っている。「それは昨年だけのことだ。だから、われわれは必要とあらば、きちんと対処できるよ」