ウィリアムズ首脳陣、上場で約79億円をポケットに

2011年02月11日(金)

フランクフルト証券取引所に上場するウィリアムズだが、創設者のフランク・ウィリアムズ卿とパトリック・ヘッドは、株売却で得る利益をチームに還元するより、むしろ自分たちの懐に収めるようだ。

イギリスに本拠を置くウィリアムズは9日(水)、株の評価額を2億6,500万ユーロ(約299億5,300万円)と公表。そのうち27%が実際に売り出されると、金額は7,000万ユーロ(約79億2,500万円)となる。

『Daily Mail(デイリー・メール)』紙は、投資を考える者が「株で得た利益の大部分がチームに行かず、ヘッドの懐に収まるのを気にするかもしれない」と報じている。

この日ロンドンで記者会見を行ったウィリアムズだが、ヘッドは持ち株のうち17.7%を売り払う一方、チーム代表のフランク・ウィリアムズの持ち株は56.7%から50.3%に減る。

「私は今まで一銭たりとも換金したことはない」とは、ウィリアムズの弁だ。

チームのための資金集めではないとしたら、ウィリアムズ株の1%以上を取得する投資者の目を引くものは何だろうか? それは、グランプリ招待を含む「オーナーズクラブ」の設立である。

「1%の株を買うにはおよそ265万ユーロ(約3億円)が必要だ。大半の人にとっては大金だよ。しかし、それをユニークな機会ととらえる人も大勢いる」

「私たちの大株主2人の年齢は、60代半ばもしくは後半だ。双方とも健康状態は良好だが、いずれはビジネスから足を洗うつもりだよ」

「株の上場で彼らは流動資産を手にする。そしてさらに重要なのは、ロシアの成り金や、いずれ手を引くかもしれない自動車メーカーに支配されることなく、チームが安定することだ」と話すのは、ウィリアムズのチーム会長アダム・パーだ。

またパーは、ウィリアムズがドイツで上場するのは、ロンドン証券取引所に上場するとF1の厳格な商業上の秘匿義務に違反するからだとしている。

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