ウィリアムズの共同創設者であり、今もエンジニアリング責任者を務めているパトリック・ヘッドが、ついにF1を引退する。同チームのアダム・パー会長が3日(火)に明かした。
ウィリアムズは今年、株式上場しており、その際にヘッドは保有していたウィリアムズ株をすべて手放し、大金を手にしていた。そして、電話会見の際にパーは、今季限りでヘッドが引退する予定だと語った。
また、この日にはテクニカルディレクターとしてウィリアムズの技術部門を率いてきたサム・マイケルと、空力責任者のジョン・トムリンソンが今季限りで離職し、来月からマイク・コフランがチーフエンジニアとして同チームに加入することも発表された。
コフランは、マクラーレンに在籍していた2007年、フェラーリに対するスパイ行為のため、国際モータースポーツ界から2年間の追放処分を受けていたエンジニア。来季からは、コフランがマイケルの後任として技術部門の責任者になるとみられている。
「彼(コフラン)が、来季のクルマFW34の責任者となり、その開発も担っていく」とパーも認めた。
パーによると、ヘッドは「今年のある時点で引退するつもりであると明らかにした」とのことだ。
ヘッドは長年ウィリアムズのテクニカルディレクターを務めていたものの、2004年にマイケルがテクニカルディレクターに就任するのと同時に、エンジニアリング責任者へ異動。これをきっかけに一時は第一線から退いたが、チームの不振が長引いていることもあり、近年は最前線に復帰したとされていた。
ウィリアムズのチーム代表であるフランク・ウィリアムズとともに同チームを設立し、長年技術部門を監督してきたヘッド。フランク・ウィリアムズと並び、ウィリアムズの顔とも言えるほど存在感のあったヘッドだが、長年うわさされた引退の日がついにやってきたことになる。