新F1チャンピオンのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、2011年から導入される可変リアウイングが好みではないことを認めた。
可変リアウイングは、コース上での追い抜きを促進する目的で導入され、先週のヘレステストではすでに各チームが、F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)から供給されたソフトウエアを含め、このシステムのテストを行った。
フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は、ストレートの最後の600mになってからしかウイングを可動することができない現在の規定では、追い抜きがはるかに簡単になることはないだろうとコメントした。
一方のベッテルもイタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』へ、「F1でのオーバーテイクはいつだって難しい」と語り、次のように加えた。
「抜くことができたドライバーは誰だって、サッカーでゴールを決めた選手のようにたたえられるよ」
ベッテルはそのため、今年復活するKERS(運動エネルギー回生システム)も含め、追い抜き促進を促進しようとするF1の姿勢は、「危険」であると考えているようだ。
ベッテルはこのように主張する。「今後、追い抜きがとても簡単になるってみんなが思うことには危険性がある」
さらにベッテルは、F1がもっと純粋であった日々を懐かしんでいることも認めた。
「ドライバーは運転するものなんだ。いろんな種類のボタンやシステムでドライブするものじゃない」
「去年はFダクト、今年はリアウイングにKERS。これが本当にいいものか僕は確信できない」と、ベッテルは不満をもらしていた。