F1開幕戦の開催が危ぶまれているバーレーンで、反政府デモが激化する動きを見せている。
中東各地同様、バーレーンでも反政府デモが起きており、17日(木)の未明には警官隊が広場で休んでいたデモ隊を「襲撃」したことが各国メディアによって報じられた。その際、デモ隊に死者が出ており、18日(金)の朝から亡くなったデモ参加者の葬儀が行われているようだ。
『CNN』によると、首都マナマ近郊のシトラ島で行われている葬儀には数千人が集まり、黒い旗やバーレーン国旗を手に、反政府のメッセージを繰り返している者もいるという。
バーレーンでは、3月3日(木)から4日間にわたってF1テストが、そして11日(金)から13日(日)にかけてはF1の開幕戦が予定されていた。しかし、F1は世界中から注目の集まるイベントであるため、格好の標的になるとも指摘されており、関係者の安全確保のために、テストや開幕戦を中止するべきだとの意見が出ている。
実際に、今週末にバーレーンで予定されていた下位カテゴリーのレース、GP2アジアは中止になった。F1最高権威バーニー・エクレストンも、「もし水曜(23日)までに鎮静化しなければ、中止せざるを得ないだろう」と語り、23日までにバーレーンGPを中止するか決断すると明かした。
また、スペインのバルセロナでF1テストが始まった18日(金)には、各チームの首脳陣が集まり、この問題について話し合うことになっている。
バーレーンGPが中止になった場合、同じ日程で開催地を変えてレースを開催するのは不可能だとみられており、2週間後の3月27日(日)に第2戦として予定されていたオーストラリアで2011年のF1が開幕する可能性が高い。